酒しか勝たん

オタクお気持ち怪文書

ラギーと私と、時々レオナ

※2章のクソ雑なネタバレあり

 

今ナウなヤングの間で大人気のツイステというゲームを3日前ほどに始めた。

まず初めに、わたしはソーシャルゲームが大の苦手だ。理由を話すと長くなるのでかいつまんで言うと、とにかく本ストーリー以外にイベントやらランク戦やらやることが多すぎていっぱいいっぱいになってしまい、結局手を止めてしまうことが主な原因である。唯一スマホ内に残っているソシャゲの1つであるFGOはもうキャメロットのガウェイン兄貴の前で4年立ち往生している。4年である。こんな情勢じゃなければわたしがFGOを始めてもう2回オリンピックが開催されていることになる。2部が良いところまで来ているらしいのに。テンプレート運動苦手オタクのため持久力と根性がノミの心臓くらいしかないのだ。哀れオタク、持久力つけろ。

そんな私が1章を1日ペースで読んでしまっている、なんならレベルを上げないとストーリーが読めない仕様であり、本来であればその点で匙をブン投げているはずなのに、わたしは石を砕き血反吐を吐きながら2章まで3日で読み進めた。要するに狂っていた。

 

そんな人を狂わせるツイステがどういうゲームかを説明すると、某すごいテーマパークと某すごい制作会社が作ったすごいモバイルゲームである。キャラデザインはあの黒執事の作者、簡単に言えば、『カレーライスにハンバーグを乗せてをショートケーキをかけた』みたいなゲーム、それがツイステだ。

ストーリーは、『異世界転生した主人公(性別不明)が世界を救いそうな声をした狸と共に、マイハウスへの帰還方法を探しながらイケメンとハチャメチャなひとときを過ごす』というものだ。こんなん読んでる人間は多分もうプレイしていると思うからいちいち説明しなくてもいいと思うが。

言ってしまえばよくある展開のゲームに惹かれてしまったのにはある理由がある。

 

今回久々に文を認めようと思ったのは他でもない、「ラギー・ブッチ」の話がしたかったからである。

「ラギー・ブッチ」、もう語感の響きだけで良い。今後会社で行われる飲み会の乾杯の音頭が、全て「ラギー・ブッチ」であるのであれば私は喜んで飲み会に参加するしなんなら幹事も務めようと思う。ビールを片手に上司と目を見合わせ、「皆さん、お手元にドリンクをお持ちでしょうか。それでは益々の発展を願って、ラギー・ブッチ!」と叫びたい。

ここまで読んでそもそも「ラギー・ブッチ」が何なのか、食べ物なのか人物なのか分からない方には、きっとわたしは頭のおかしい人間に見えているだろう。大丈夫だ、多分ラギー・ブッチを知っている人間にも頭のおかしい人間に見えているはずだ。

 

本題に入ろう。

ラギー・ブッチとはいったい誰なのか。

 

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彼である。

この垂れ目にケモ耳の少年が、正真正銘「ラギー・ブッチ」さんだ。

ナイトレイブンカレッジ(ずっと『ナイトイレブンカレッジ』だと思っていた)、2年B組2番、所属はサバナクロー寮。

そんなラギー・ブッチさんとの出会いは、ツイステ沼にハマるフォロワーからの「那島さんラギー好きそう」という呪いの言葉からである。その当時、ツイステについて存じていたがソーシャルゲームという観点からプレイは断念していた。強く推されてはいたものの6GBの容量クソバカソシャゲの存在を盾に「容量ないしスマホ壊れたらやるわ」との呑気発言をしていた。当時のわたしへ、バカ、わたしより。

しかし、世間は現在コロナにより自粛が促されて引きこもりを余儀なくされている。わたしも実家に帰るのを諦めた。遊ぶ友達もいないため、やることはもっぱら家で飯を作るか寝るか掃除するか。近場に散歩へ行ったり買い物へ行ったりはしたものの、ほんとうにそれくらいしかやることがなかった。限界が近かった。

好きなジャンルも舞台のため開催はなくなり、わたしは宙ぶらりんの状態だった。そのため、クソバカ容量を整理しツイステのインストールを決めた。配信当時からタイムラインでフォロワーが狂ってるのをワイングラス片手に眺めていたが、暇すぎて人間の「狂気」の感情に触れてみたくなってしまった。それに、フォロワーの言う「ラギー・ブッチ」さんがどんな男か確かめてみたくなった。

そこでインストールを決めたのだ。

 

 

今考えると、この発言は完全にフラグである。

しかし当時のわたしは「ソシャゲだぜ?今まで自ジャンルのソシャゲすらまともにイベント駆けて来なかったくせに新規のソシャゲとかw」と本気で思っていた。なんなら彼らは顔が綺麗すぎるので好みではないとまで言っていた。それでも現推し候補が出るまでは続けてやろうと決めた、暇だったのである。

 

ゲーム性は某アニプなんとからしい戦闘とリズムゲームの合わせだった。正直これに関してはまあまだどうにかなった。リズムゲームは元音ゲーマーだったので嫌いではないし、戦闘は長丁場になると嫌だが基本5ターンで終わってくれるのでまだ良かった。マギレコとFGOを経験しといてよかった。レベル上げだけしんどかった。放置周回ゲーがそもそも好きではないため、周回させている間他のことがスマホで出来ないのが苦痛だ、スマホ中毒者の末路である。

 

ストーリーは面白かった、序章はどちらかというとチュートリアルの意味合いが強かったが、一章のハーツラビュル寮編からはだんだんと引き込まれていった。さすがD社、気合いが違う。話が面白いかつ、初回はレベルがバカスカ上がるのでストーリーもスイスイ読めた。そんなこんなでわたしは1時間で1章を終わらせた。

 

そして2章から、ついにラギー・ブッチさんが登場した。2章は主にサバナクロー寮の話で、「スポーツ大会前にやたら怪我をする生徒が増え、困った先生が暇そうな主人公に犯人探しを押し付ける回」である。基本的にラギー・ブッチさんはこちらの味方ではなく、こちらを翻弄してくる感じの子だった。かわいい、好きだ。もともとヒールタイプのキャラが好きなわたしはこの時点でもう腰まで浸かっていた。

追加ダメージを与えるかの如く、プレイ中わたしを通話で監視していたフォロワーは都度ラギー・ブッチさんの情報を投げてよこした。彼は貧しい生まれ、ゴミ溜めで育ったハイエナの子である故に食に関して貪欲であること。この時点でわたしの心はもうラギー・ブッチさんを養うという意思決定をしていた。飯をなんでも旨そうに食べ、かつこんな悪戯っ子で無邪気、過去は辛くとも生き抜いてきた。そうだ、養子縁組の準備をしなければ。

そして後半、蓋を開けるとなんとそのラギー・ブッチさんが犯人ではないか。驚きである、こんなかわいい子がそんなことをするはずはない(すっとぼけ)、何か裏があるはずだ(棒読み)。わたしはそう思いながらストーリーを進めた。実際にはレベルが足りねえから出直せと言われたので、石を砕きレベルを上げてストーリーを進めた。

そうするとなんと、その裏にはレオナ・キングスカラーというサバナクローの寮長がいた。スポーツ大会に勝つために影で選手を貶める算段を立てていたのだ。ラギー・ブッチさんは彼から金をもらい悪いことをしている。なんてやつだ。

わたしは養子縁組から、ラギー・ブッチさんをレオナ・キングスカラーから救うという目的にシフトチェンジをした。レオナ・キングスカラーはその他にも無理なパシリをさせたりなど傍若無人である。許せぬ、ラギー・ブッチさんは渡さん。もはや、恋した女が悪い男と付き合っているからそれを助けようとする主人公の気持ちであった。

さて、物語は終盤。私とハーツラビュルのみんなたちやらサバナクローの海堂薫やら他いろいろと協力し、レオナの目論見を失敗に終わらせることができた。しかしその時点でレオナは全てを放棄し、ラギー・ブッチさんはブチギレてレオナに襲いかかるも敵うはずがなく殺されかけてしまう。

私はレオナ・キングスカラーに対し、最高潮に怒り狂っていた。絶対コテンパンにしてやるからな、魔法使えないからグーパンでどうにかしてやる。これは本件の被害者の分!これはラギー・ブッチさんの分!これは俺の分!心が暴れ出していた。

そのあとなんやかんやあってレオナさんが大暴れした。それをラギー・ブッチさん、そしてサバナクローの海堂薫ことジャックくんと協力して止めた。もともと敵だったはずのラギー・ブッチさんと協力して諸悪を断ち切る。これはもうラギー・ブッチさんとのハピエンルートフラグが立ったと言っても過言ではない。わたしは浮かれていた。

そしてなんやかんやあり事態が収束、一件落着と思いきや、まだ終わっていなかった。ラギー・ブッチさんの拳がレオナ・キングスカラーを右ストレートで貫いた。当たり前だ、ラギー・ブッチさんは殺されかけたのだからこれくらいはされて当然だ。もはや金をもらえる以外は野望もないレオナの小間使いする理由もないだろう。わたしはほくそ笑みながら腕を広げてラギー・ブッチさんを待った。

 

 

 

ラギー・ブッチさんが取ったのは、紛れもなくレオナ・キングスカラーの手であった。

 

 

ボロ負けである。

惨敗、大敗、雑魚撤退である(ラップ調)。

その時のわたしはフォロワーと通話しているのも忘れて自室から飛び出し気づけば玄関で靴を履いていた。そのレベルの動揺であった。

ここまでネタバレしておいてあれだが、もしここに未プレイ兄貴姉貴がいるならば、わたしの今までの愚行を表すために是非本編を読んでほしい。ぶっちゃけ作業ゲームが苦手だったらただの苦行なので無理強いはしない。しないが、わたしの愚かさがありありとわかる。既プレイ兄貴姉貴は多分わたしの愚かな考えがよく分かったかと思う。どうか指をさして笑ってほしい。

完全に勝ちフラグだったのに何故?ラギー・ブッチさん、どうして?私がTwitterで君をラギブチさんと不名誉なあだ名で呼んでいたからか?

いや違う、そんなものではない。きっともうわたしが異世界転生する前の期間に彼らには途方もない絆が蓄積されてたんだろう。利害では測れない絆が。

完全敗北である。フォロワーも言っていたが、きっとこのままわたしが怒りのままにレオナを殴ったところでラギー・ブッチさんはレオナの介抱を始めるだろう。もうダメだ。

悲しみか、怒りか、絶望か。

その感情の名前が分からぬまま私はその場を去った。さようなら、ラギー・ブッチさん。すまない。本当に、短い間だったけれど僕は確かに君のことを愛していた。でも君はその男と行(ゆ)くのだろう…。いいんだ、僕が愚かだっただけなんだ。さようなら……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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次は3章です、頑張ります。

 

 

 

映画ミッドサマーを観た

最近巷で流行りまくっている映画「ミッドサマー」をオタクと観に行った。

 

まず前提として私はゴリゴリの腐女子である。そしてどちらかというと闇の方の腐女子だ。今まで創作活動をしたジャンルで一度は推しCPの片割れを殺し、片割れを絶望させる趣味がある。この趣向のお陰でTwitterのハッピーエンド厨フォロワーから「界隈の敷居を跨ぐな」と言われたくらいだ。

予告映像が公開された時も「自CPに白ワンピ着せてお花で埋め尽くした〜い」などとほざいていた、呑気なものである。

 

しかしこの映画はそんな闇を好む私の生温い幻想と情緒を簡単に打ち砕いてきた。

 

経緯としてはホラー映画好きのフォロワーがTwitterでミッドサマー同行オタクを募集していたので、流行り物だし触れておこうと思い便乗した次第だ。

しかし日本で公開されてから数日経ってTwitterに映画の感想が投稿され始めると、私はその内容だけでもうビビり散らしてしまった。

そもそも私はホラーに対して耐性が限りなくゼロに近い。どれくらい無いかというと、昔読んだSCPという海外創作サイトにあっためちゃくちゃ怖いクマのぬいぐるみの話にビビり、寝首を掻かれるのを恐れていつもベッド際に置いてあるダッフィーを一週間ほど押し入れに閉じ込めて寝たことがあるレベルで耐性が無い。

そしてタチの悪いことに別にホラーが嫌いなわけではなくむしろ好きな方で、怖いもの見たさで覗いて殺されるタイプである。ホラー映画の登場人物だったら序盤で死ぬ。

 

そのためグループLINEで何度も「もう少し準備が必要なのでは」と攻めの前戯が短いのを攻める腐女子みたいな発言をしていた。

しかし前述した通り一緒に行ったフォロワー二名は大のホラー好きであり一名は公開二日目くらいに一人で観に行き「セラピー映画だった」と気の狂った発言をしていたので、その提案が受け入れられる筈もなくズルズルと引き摺られるように私は池袋の映画館に二時間軟禁される羽目になった。

 

 

当日こんな浮かれポンチのツイートをしているが内心はもう“帰宅”のことしか考えていなかった、帰宅して自CPのエッチな本と檸檬堂で優勝したいわと腐女子大蛇丸が泣きながら脳内で懇願していた。

 

席に座り、左隣のフォロワーがホラー映画には生ビールだと豪語しているのを尻目に映画ミッドサマーは幕を開けたのである。

 

 

ここからは普通にネタバレするので注意してほしい。

 

ストーリーは、『自分の家族が死んだことがきっかけで鬱病になってしまった主人公が、彼氏と彼氏の友人数名(パリピ)と一緒にスウェーデンはホルガ村の夏至祭に行く』というものだった。

この映画の監督がみ●くらなんこつ先生であれば主人公と彼氏の友人、ホルガ村のジジイも交えて組んず解れつしつつビデオレターを撮っている流れだが、アリ・アスター監督なのでもっと胸糞が悪かった。

 

さて、一行が村に訪れて翌日、初めて行われる儀式としてジジイとババア各一名ずつ崖から飛び降りて死ぬシーンがある。俗に言うスウェーディッシュ姥捨。スタイリッシュだ。

それ以前から儀式があるという伏線は張られている。主人公のベッドにある壁画、この村出身の彼氏友人(ペレくん)と主人公の会話などから、あ、どこかでジジババが死ぬなという確信があった。

『伏線回収』オタクが五本指に入るほど好きな四字熟語である。怖い怖いと思いながら律儀に伏線を探してしまう自分にオタクの性を感じてしまい悲しくなっていた。

 

飛び降りのシーンは本当にキツかった。理由は私はホラー耐性が無いと前述していたが、それ以上に私はグロに耐性が無いからである。

作り物であると分かってはいても投身自殺してぐちゃぐちゃになった死体のリアルさが本当に気持ち悪くて、ここでずっと顔を覆ってしまった。

ジジイの方が不幸にも死に切れず、住民がそれを木槌でメタメタにするシーンも最悪すぎてどうしたらそんな残酷なことが思い付くんだとこんな序盤で情緒メーターは限界に近かった。

 

この儀式から、帰りたがる者、この村について追及しようとする者、いらんことする者など訪れていた人間の中にも行動に差が生まれ始めた。

皆、クトゥルフ神話TRPGをご存知だろうか。シナリオと探索キャラクターを用意して100面もあるサイコロをゴロゴロと転がして行動を決めるアレである。アレに精通している人間には周知の事実だと思うが、基本的にシナリオで極度に帰りたがる者と神話について知識を得ようとする者、いらんことする者はだいたい死ぬ。

この映画も王道なところは王道だったので例に漏れずちゃんとみんなお陀仏になってしまった。ここら辺に関しては怖いというよりも「そらそうよ」のお約束回収ありがとうみたいな感情の方が強かった。

 

主人公と彼氏もここらへんから行動にすれ違いが起き始める。主人公は帰りたがるものの、なんか村の女達とダンスバトルをしたりなんだかんだ楽しそうに見えた。彼氏の方は村の女子(かわいい)に惚れられ、村公認で尿を飲まされたり陰毛を食べさせられたりしていた。(後日フォロワーに「尿じゃなくて経血やで」と言われた、もっと最悪です)

 

ここらへんのシーンの視覚的な気持ち悪さが凄かった。特に恐怖シーンや死体がわんさか出てくるわけでは無いが、とにかく背景の歪みがすごく、ほのぼの飯を食うシーンなのに違和感がヤバい。インフルエンザの時の視界、またはアルコールを点滴でずっと首から入れられてるみたいな感覚。それが個人的に一番堪えた。

 

ここら辺で限界が近くて私は財布からとあるものを取り出した。とりあえず意識をどこかに逸らしたかったので、藁にもすがる思いだった。

 

 

推しのアクリルキーホルダーである。

手汗びしょびしょの手で推しを握り締めるくらいにしか意識を逸らす方法がなかった。でもこれでだいぶ落ち着いたのでやはり推しはすごい。

 

終盤、Twitterで散々言われまくっていた『世界一最悪なセックスしないと出られない部屋』のシーンがあった。ホラー好きな友人でも唯一目を逸らしたくなるシーンだと言っていたので、お覚悟を、状態だった。

 

正直一番見れた。

 

彼氏に惚れた女子と、何故か村の若い女からババアまで全裸で勢揃いしているシーンでめちゃくちゃ笑いそうになってしまった。

友人曰く「他者に見られながら義務のようにセックスをするのが嫌すぎる」とのことだったが、私の脳は短絡的なのであのシーンへの感想は「おっぱいがいっぱい」だけであった。2桁以上のおっぱいが並ぶとすぐこれである。

あとセックス最中に彼氏を応援してくるおばさんと腰を押してアシストをしてくるおばあちゃんもめちゃくちゃ面白かった。モザイクがクソコラのように雑なのもまた面白さを奏でていた。多分もう精神がおかしくなっていたんだと思う。

 

面白シーンが終わり、いよいよフィナーレ。ダンスバトルに勝利し、村の女王になったものの知らん女と彼氏のセックスを事故で見てしまい絶望する主人公が、最後の儀式の生贄を選ぶ。

まあここで選ばれるのは当たり前に主人公の彼氏だったので、そこはフーンという感じだったのだが、腐女子的にめちゃくちゃ良いシーンがあったので聞いて欲しい。

 

生贄は全部で9人。村の外部から来た人間4名、村の人間4名、そしてカレピッピである。

村の外部から来た人間は中盤で死んだ愉快な仲間達だったのだが、村の人間は姥捨ジジババと自分から志願して生贄になった男二人だ。

 

ここの男二人、最後死ぬときにお互いがお互いを見て微笑み、一人が恐怖から泣き叫び死ぬのだが、ここでクソヤバ映像で死んでいた心がワッッッと呼び起こされた。

腐女子から見たらこれは恋人なのである。

心中する自カプ。

アイアムダークフジョシ。

サンキュー、アリ・アスター

 

正直この映画のマジで見るんじゃなかったと思っていたが、我慢してこれを見ることができたので腐女子のみんなには是非観に行ってほしいと思った。ここだけのためにみんな140分の拷問を受けて欲しい。最後に残るのは腐女子的祝祭である。

 

終了後、近くにいたカップルらしき男女が、映画が終わってしばらく気まずそうに席で放心していたのを見て申し訳ないが笑ってしまった。何故見に来たか分からないけど君たちに幸あれ。

 

ミッドサマー、ラストシーンのために腐女子の皆には是非見てもらいたいが伝わりましたかね。正直、えげつないシーンはあれど脅かし要素も少なく基本的にアッ…こうなるやろなあ…っていう準備する機会くれるので、びっくりホラーが苦手な方にも安心して観れると思います。

 

 

まあわたしはその日の夜ホルガ村に行くという最悪な夢を見たのでもう観ません。

 

舞台チャージマン研備忘録

ぶっちゃけブログなんて、中学時代にアメーバブログで復活(分かる人には分かる)の地の文が無いBL小説を呪詛のように書き連ねて公開していた以外にしか使ったことないので適当に日記として使います。

 

前置きが長くなりましたが、『LIVEミュージカル演劇チャージマン研』の観劇に行ってきました。

 

発端は、5月末日。

 

知らないフォロワーもいるだろうから説明すると、「チャージマン研!」はナックというヤバいアニメ会社が製作し、1974年の春から夏にかけて平日の番組と番組の間にある10分くらいの尺を持たすために放映されてた日本のテレビアニメです。

その内容は人間の少年、泉研がチャージマンに変身し、宇宙から来た宿敵ジュラル星人と闘うというまあよくある子供向けのストーリーなんですけど、

・1話から何故研が変身できるのか分からない

ジュラル星人と研の因縁も分からない

・最終話まで上記の説明がほぼない

・使い回しの作画

・尺繋ぎのはずのアニメなのに余る尺

ジュラル星人が無抵抗だろうがまだ何もしていなかろうが虐殺し尽くす

・パパもママも研も落ち着いた髪の色なのに妹のキャロンだけ外人風の名前に金髪で闇を感じる

などとツッコミどころしかないアニメでありまして。そのヤバさが2000年代後期になんか知らんけど急にウケ初め、今ではカルト的な人気を誇る伝説のアニメになってしまったということです。

気になる人はDVD出てるから買ってどうぞ。

 

まあそんな気の狂ったアニメを舞台化するとか言うんだから多分面白いだろという雑な期待を胸にチケットを取りました。

同行してくれたのは2.5次元舞台をほぼ見たことない初心者のフォロワー。マジで可哀想。

 

話は変わりましてこの舞台、普通の2.5次元舞台ではあり得ないのですが撮影OK。ほぼ全ての回がニコニコ動画で生放送されているという「昭和の作品のはずなのに今まで2.5次元が築き上げてきた常識を全てブチ壊しにかかっている」とんでもない作品でした。

SNSへの画像アップロードも当然のように可能だったので、初日公演が始まった時にどんな舞台か予習しとこうかなとTwitterを検索しました。

 

そして時は11月5日、場所は「新宿FACE」という歌舞伎町のホストと風俗嬢と居酒屋のキャッチを倒さないと行けないみたいなクソ立地のホールでした。

関係ないけど東口でフォロワーと待ち合わせしたのに南口に出ちゃって泣きながら新宿を彷徨いました。昨日も別件で新宿来たのに迷った、新宿と相性が悪すぎる。

 

開場してからは、迷うと席まで演者であるジュラル星人が案内してくれました。

あとジュラル星人との写真もOKなのでなんか始まる前からシャッター音めっちゃ聞こえてました。タピオカと一緒に自撮りするノリでギャルが異星人と写真撮っていた光景は割と異質でした。フォロワーは推しのアクリルキーホルダーをジュラル星人に持ってもらって写真撮っていました。

 

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ジュラル星人。 

 

舞台の内容は筆舌し尽くし難かったので撮っていた写真(何故か200枚くらいあった)を使ってダイジェスト形式でネタバレがあるんだかないんだか分からない感じに説明していきます。

 

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前座で色々な説明をしてくれる心優しい魔王様。

 

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さも当然のようにウィッグネットのまま出てくる研、テニミュでやったら多分炎上どころじゃ済まないと思う。

 

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キャロンちゃん、本当に可愛くて写真の4割がこの子だった。ちなみに男性の俳優さんです。

 

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さも当然のように四人いる研、ちなみに2時間ある舞台で何故四人いるかの説明は何一つなかった。

 

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チャージマン研を知らないかわいそうなお友達のためにちゃんと説明も入った、そもそもチャー研を知らないで来るような人間はこの場にはいない。

 

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これはクトゥルフを呼ぶ研たち。

 

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チャー研で1.2を争うほど有名と言っても過言ではない回の実写化。耳毛どうやって再現するのかなって思ったらAC部みたいなことやり始めて正気を疑いました。

 

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これはボルガ博士。

 

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突然始まった松ステ、曲をがっつり寄せてたんですけど大丈夫なんでしょうか。

 

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さも当然のようにいる四人のチャージマン研

 

そういえばこの舞台1、幕〜幕間にニコニコの投げ銭で2幕の主役を決められるという謎の運用システムがあるのですが、そこでウン十万円分のポイントが動いていたという事実が一番怖かったです。なんなら投票終わったあとも投げ銭されてました。

そんなこんなで2時間ぶっ通しでサイコパスの脳内みたいな舞台を見ていました。

 

総評といいますかこの舞台を通して強く思ったのは、この舞台マジでこれからの2.5次元舞台やコンサートなどの常識を大きく変えるんじゃないかなってことです。

ライブや舞台で割とタブー視されている撮影を可能にし、観客がSNSへアップすることで宣伝になってより多くの集客を見込めていたイメージがあります。

ニコニコ動画での生放送も、最初は来場者減る原因なのでは?って思いましたが生放送見て、現地で実際に見たい!って思ってチケット取った人もたくさん見かけました。

結構大胆で、そんで成功してるマーケティング方法ですね。

チケット取れず見れなくて泣く人もいない、転売の防止にも繋がる。なんならチケットの特典は金で買える(普通に物販でグッズとして売ってるものだったので)。

 

今後こういうやり方もっと増えてもいいんじゃないかな〜と個人的に思いました。

明日が千秋楽なのですが、気になるお友達はニコニコ生放送でもやってるし調べてみたらいいと思います。プレミアム入れば全部観られるので。

 

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あと、特典の学習帳はクソデカかったです。